2017年、無人ラックは瞬く間に資本市場の人気を集めた。短期間で十数社の資金調達額は25億元に達し、社会各界から注目された。しかし、最近は無人ラックの撤去やリストラなどの情報が絶たず、世間から再び注目を集めている。

利用者おらず、ただの飾りに

2017年、南京市の某インターネット会社で働く楊易さんは、退勤時に会社の無人ラックの商品がよく売り切れていることに気づいた。「当時は無人ラックが導入されたばかりで、多くの割引活動が行われていた。ラックの商品も頻繁に入れ替わっていた。会社から出なくても菓子を買うことができ、朝食を食べる時間がないときも無人ラックで買えるため便利」と楊易さん。

楊易さんは、無人ラックの導入は従業員にとってありがたいことだと感じていた。会社が従業員の代わりに会計することもあった。しかし、良い状況は長く続かなかった。今年初めに在庫が補充されなくなり、ラックに残った商品もそのままで、賞味期限が切れそうな乳製品もあったという。

楊易さんの会社のように、無人ラックがただの飾りになるというケースは少なくない。2018年初め、多くの都市で無人ラックが撤去され、リストラ、さらには倒産するという情報が出回った。しかし、わずか数カ月前、無人ラックは人気の投資先だった。中商産業研究院が発表した『2017年中国無人ラック市場展望研究報告』によると、2017年9月末時点で、少なくとも16社の無人ラックが投資を受け、最高額は3億3000万元、資金調達額は25億元に達した。アリババ、騰訊、京東、蘇寧などの大手も参入した。しかし、1年も経たないうちにこの争奪戦は静まった。

業界の再編問題絶たず

経緯中国投資の取締役の銭坤氏は以前、無人ラックをこのように評価している。資本ブームによりビジネス上の運営が重視されなくなり、業界は落ちぶれていった。資本に破壊された業種と言える。

業界関係者は、無人ラックは条件が低く、誰でも参入できる業種に思えるが、本当の難点は規模化後の綿密な運営だとの見解を示す。iimedia researchが発表した『2017~2018年中国無人ラック市場研究報告』は、「拡張速度だけを追求しその後の経営の強固を無視したことが問題。各企業は成熟した運営、利益モデルを見つける前に、この市場の風当たりを客観的に見極める必要がある」と指摘。

無人ラックは短期間で上下を経験した。多くの企業が倒産を否定しているが、無人ラック業界は再編段階にあることは確かである。激しい市場競争の中で誰が生き残るかはまだわからない。

商務部が発表した報告は、百貨小売業は小売の本質に回帰し、消費ニーズに着目し、積極的にイノベーションと変化を推し進め、品質・スマート・ボーダレス・エコのリテールの発展に尽力し、人民の素晴らしい生活に対する需要を満たせる先駆的産業になるべきだと示した。無人ラックの登場は、リテール業がインターネット環境において積極的に模索していることを示すという見方もある。現在の挫折は一時的なものであり、正確なスタイルを築き良好な競争を展開すれば、明るい未来が見えてくる可能性がある。

「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年6月13日