日本の読売新聞は3日、「世界の頭脳を爆買い」と題した記事を掲載した。主な内容は次の通り。

1895年に創設された中国初の近代高等教育機関である北洋大学を前身とする天津大学の薬学院では、英語がすでに「公用語」となっている。

「ハロー、実験の調子はどう?」

「ハロー、予定通り進んでいます」

白衣姿で実験室に現れたジェイ・シーゲル院長に、中国人学生らは英語で自然に交流する。

大学の国際化と高度化を推進するため、天津大学は2013年、米国人のシーゲル氏を外国籍の専門家として薬学院院長に任用した。

この措置はすぐに成果を上げた。志願の際に薬学院を選ぶ学生は増え続け、学生の数は4年前から倍増した。外国籍の教員は40%を超え、学院の雰囲気も変わった。

中央財政は、選出された専門家に一人100万元の一括払いの補助金を与え、仕事の必要に応じて研究経費も補助する。

中国国家外国人専門家局が制定した「千人計画」は、中国が2011年、世界のトップクラスの人才を任用するために始動した計画だ。報道によると、中国政府は2017年、シーゲル氏のような外国籍専門家381人を任用した。「千人計画」の特徴は、政府が提供する破格の待遇。補助金が給付されるほか、広い実験室と住居も提供される。

65歳未満であればこの計画への参加を申請できるため、多くの研究者が退職後、中国での勤務を選んでいる。東京大学の藤田豊久教授(64歳)も「千人計画」に出願し、広西大学に任用された。藤田教授は、循環利用などの資源処理問題を研究する専門家。「日本の私立大学なら毎年の研究経費は数十万円にすぎない。中国の研究環境は非常に魅力的だ」と語る。

「千人計画」の選出にかかわる担当者によると、世界各地から数千人が毎年、この計画に出願する。シーゲル氏は「中国の科学技術は今後、発展を続けていくだろう。国際化がもたらすポジティブな影響への理解を増進するためにも、外国人が内部から声を発することが非常に重要となる」と語る。

頭脳を求めているのは「千人計画」だけではない。米国のニューヨーク大学や英国のリバプール大学など海外の大学も近年、次々と中国に進出している。シンガポール国立大学2010年、江蘇省蘇州市に「蘇州研究院」を開設した。同大学はアジア一流の大学で、世界大学ランキングでも上位にランクインしている。

中国の提供する資金援助の下、シンガポール国立大学の研究員は蘇州研究院で、バイオエンジニアリングや電気回路などの研究に従事している。許国勤院長は「巨大な市場がすぐ近くにあることはわれわれにとって大きな魅力だ」と語る。

単一的な人事制度に制約されている日本も、一流の外国人専門家に高額の報酬を提供する制度を設立し、理化学研究所など3機構が適用対象に指定されている。だが2016年10月に制度が始動されて以来、入選者はわずか数人。指定機構の関係者は「関連機構は、報酬だけではなく、言語や生活環境などの面でも支援を提供する必要がある。世界的な人材獲得競争で勝利したいなら、もっと知恵をしぼらなければならない」と指摘する。

日本の研究機構で10年余りにわたって働き、2015年に上海のある大学に移ったオーストラリア人研究者は、「外国人研究員は日本ではなかなか出世できず、キャリアの見通しが立たない。日本は『残りたくても残れない国』だ」と語る。

「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年5月9日