延期された「米国・ASEAN特別サミット」が今週、ワシントンで開かれた。バイデン米大統領はサミットで、米国とASEANの関係は未来を代表すると挨拶した。ハリス副大統領は、私たちが連携することで国際規則への試練を防ぐことができると発言した。米国側はサミット開催期間に公に中国に言及していないが、世間からは米国が行う「多国間外交」は中国を「不在の主役」にしていると見られている。ASEAN諸国は全体的に今回のサミットに慎重な姿勢を維持しており、それは道理にかなっている。今年はASEANと米国の対話関係樹立45周年にあたるが、各分野を見ると、双方の関係は「理想的」とは言い難い。

今回のサミットで、米国側はASEANに1億5000万ドルを投資することを約束した。これは数少ないサミットの実質的「成果」の1つだが、世界が皮肉る対象ともなっている。米国の国会はウクライナに400億ドルの援助を提供する法案の可決を進めているが、1億5000万ドルのうちの6000万ドルは「パートナー国の海事防衛向上の支援」に充てられる。ワシントンは口ではASEAN諸国のクリーンエネルギー発展、教育推進、防疫などを支援すると言っているが、実際は「安全」に重点を置き「中国の影響に対抗」している。シンガポールの官僚が米国の一部の人物に対し、「あなたたちが東南アジア地域に近づいているのは1つの問題、つまり安全に関心を持っているため。しかしアジア人は貿易で暮らしを立てている」と発言したのも納得できる。

米国の戦略界は、ASEANは「経済上は中国に頼り、安全上は米国に頼っている」と主張するが、中国・ASEANは互いにパートナーであり、「誰が誰に頼る」という状況は存在しない。互恵・ウィンウィン、開放・包容は中国・ASEAN協力の基礎である。ASEANは2020年と2021年に続けて中国最大の貿易パートナーとなり、昨年11月、中国は向こう3年でASEAN諸国の防疫と景気回復に15億ドルの発展支援を提供することを約束した。「安全上は米国に頼っている」という主張はワシントンがでっち上げた「威嚇」であり、自身の地政的野心を取り繕っている。ワシントンにそそのかされ、以前のアキノ3世政権は米国の手先になり、「南中国海仲裁案」を引き起こしたが、最終的に1枚の紙くず以外に何を得ただろうか。

今回のサミットで、米国とASEANは今年11月に関係を「全面的戦略パートナー関係」にグレードアップすることを約束した。一部では、これはASEANが米国に与えた「様子見期間」だと分析されている。多くのアジア諸国は、米国が引き算や割り算ではなく、足し算や掛け算をすることを望んでいる。ワシントンはゼロサムゲームに没頭しASEANを「シーソー」にするのではなく、ASEAN諸国の心の声に耳を傾けるべきである。

「中国網日本語版(チャイナネット)」2022年5月16日