アジアゾウの今回の長距離北上は一枚の窓のように、私たちと野生動物の共存の道における弛まぬ模索を照らした。

中央政府と雲南省各地は人とゾウの安全を守る各種措置を講じた。持続的にドローンを使いゾウの群れをリアルタイム追跡し、移動ルート上で人員がバナナ、トウモロコシ、パイナップルなどの食料エリアを設置し人口密集地に入らないようにし、防御線とルートを設置しゾウを人の少ない林などに入らせている。現地はさらにゾウの群れが人口密集地に近づくと、直ちに人々に注意を促し避難させている。

国家林業草原局アジアゾウ研究センターの陳飛主任は、「現在までゾウの群れが通過した地域で負傷者は出ていない。ゾウの群れに家が破壊された被災者も補償を受けている」と述べた。

人々はゾウの群れに関心を寄せ、配慮している。昆明市晋寧区夕陽イ族郷高粱地村の村人の唐正芳さん(49)は、「祖父も父も一生で一度も野生のゾウを見たことがなく、私もテレビでしか見たことがなかった。ゾウが間もなく村に来ると聞くと、みな大喜びした。ゾウがお腹を空かせると思い、自分で栽培しているトウモロコシをゾウに与えるよう郷政府に連絡した。現場対策本部はさらに私たちのトウモロコシを見るよう専門家を派遣し、ゾウの食料に適していることを確認してから与えた。ゾウが食べては飲みながら安全に戻ることを願う」と述べた。

昆明恒正環衛服務有限公司のダンプカー運転手の何国勇さんは2日午後10時から10日にかけて、その他の車と共に現場対策本部の計画に従い移動を続けた。村の入口に人工的に障害物を設置し、ゾウの群れの進入を防いだ。

何さんは「もう1週間になる。私たちは食事も睡眠も車内で済ませているが、誰も一言も文句を言っていない。私たちの仕事は、人とゾウの正面衝突の回避だ」と述べた。

「中国網日本語版(チャイナネット)」2021年6月11日