日本の森喜朗元首相が女性蔑視と取れる発言により、東京五輪パラリンピック大会組織委員会の会長辞任を余儀なくされた。本件は最近、日本の政界を揺るがしている。これは菅義偉政権及び現在の日本の政治にとっての、「五輪」の敏感さと重要性を反映している。

(一)昨年9月の発足以降、東京五輪の成功は日本国民の菅政権への主な期待の一つになっている。菅政権は東京五輪を異例の事態における主な任務として位置づけ、東京五輪の開催により感染症が日本にもたらした悪影響を払拭し、日本経済の持続的な後退を回避しようとしている。菅氏は今年の年頭所感と国会の施政方針演説で、頻繁に感染対策と五輪開催に言及した。

(二)感染症は現在、「スガノミクス」に大きな不確実性をもたらしている。五輪開催は菅政権の経済的な「賭け」であり、五輪が生む直接的・間接的な経済効果により日本がバブル崩壊の影から脱却することに期待している。しかし客観的に見ると、感染症を背景とした五輪の経済効果は非常に限定的で、五輪によって多くの経済問題を解消できる可能性も微々たるものだ。

(三)1月の「ダボス・アジェンダ」対話会、先ほどのG7サミット、その他の重要な外交の舞台において、東京五輪は常に菅政権が取り上げるキーワードになっている。五輪を大々的に宣伝し、五輪の外交の影響力を拡大することは、日本の外交の主な方針、重要な手がかりになっている。経済外交に長けた日本にとって、五輪外交は重要かつ操作しやすく、かつ少ない労力で大きな効果を生みやすい。そのため菅政権は東京五輪という重要な機会を絶対に逃そうとしない。特に後者には、日本を「政治大国」という夢に一歩近づける期待が集まっている。(筆者・陳友駿 上海国際問題研究院研究員)

「中国網日本語版(チャイナネット)」2021年2月23日