東京五輪を予定通りに開催できるかという議論は一段落したが、五輪延期は非常に大きな作業で、開催者と開催地の東京に無数の問題が突きつけられる。各方面の知恵と勇気が試される。

◆開催日はいつに?

サッカー欧州選手権とコパ・アメリカが2021年に延期されたが、今や五輪も2021年に延期され、世界水泳選手権と世界陸上競技選手権に重なることになった。中国はさらにFIFAクラブW杯、ユニバーシアード、全国運動会を控えている。

東京五輪組織委員会の森喜朗会長は「4週間内に五輪33競技とパラリンピック22競技の調整を行わなければならない。検討するだけでも長時間かかる」と述べた。

東京五輪の全33競技のほぼすべてが2021年に重要大会を控えている。幸いに世界陸連及び国際水泳連盟など多くの組織は、五輪に2021年を譲ると表明している。

◆巨額の経済損失への対応は?

複数の日本メディアは、東京五輪の延期による直接的な経済損失を約60億ドルと見積もっている。最も直接的な損失は、多くの建設プロジェクトの違約だ。東京・晴海の五輪選手村のマンション(約4100戸)は閉幕後に販売される予定で、すでに多くの部屋が売れている。交付は2023年3月。五輪が延期されれば多くの購入者が賠償を請求するだろう。

五輪のメインプレスセンターと国際放送センターは東京ビッグサイトを会場とするが、来年の予約はすでに埋まっている。五輪組織委員会が再び東京最大の会場を借りようとするならば賃料が発生し、さらに新たな出展企業に巨額の賠償金を支払わなければならない。その他の多くの競技場及びホテルも同様の問題に直面している。

東京五輪のチケットは大好評で、すでに約450万枚売れている。延期後のこれらのチケットの有効性についても不明だ。

人件費も非常に大きな支出だ。東京五輪組織委員会の職員は現在3000人以上いるが、開幕日が迫るなか短期の派遣職員も雇用した。五輪延期により全員の契約を更新しなければならない。

国際オリンピック委員会(IOC)にはリスク管理制度と関連保険が存在するが、延期は放映権を持つ企業の計画を乱した。放映権はIOCの主な収入源だ。スポンサーについても計画を立て直さなければならない。選手と代表チームのスポンサー契約も苦境に陥る。日本、IOC、各利害関係者は巨額の経済損失が不可避だ。

◆予選は?

感染症により、選手は試合に出場し五輪の出場権を手にすることができなくなった。東京五輪出場枠の57%がすでに埋まっているが、残りの43%については公平性を保証した上で必要な調整を行わなければならない。IOCは以前、全33競技の出場選手の決定方法の変更を4月上旬に発表するとしていた。

五輪は4年に1度の周期だが、選手にも自らの競技周期がある。彼らは大会の日程に合わせて練習を計画することが多い。延期により利益が損なわれる選手、逆に利益を手にする選手が出る。

また五輪と各競技の世界選手権が2021年に同時に開催されれば、選手はこの2つのビッグイベントの間でバランスを取り難い。

「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年3月26日