米国が第65仮想敵(アグレッサー)飛行隊を復活させ、F-35A戦闘機を配備するという情報が注目を集めた。米軍は同部隊のF-35Aがどの戦闘機を演じるかを明らかにしていないが、香港紙『南華早報』などの域外メディアは中国のJ-20を連想している。中国の専門家は、公開された仮想敵部隊のF-35の塗装はJ-20との間に多くの共通点を持たず、また空力形状、機動性、アビオニクス性能の差が大きいため、前者は後者を演じることが難しいと判断した。ただし米国が仮想敵部隊に第5世代機を配備することは、第5世代機による空戦への重視を示しており、これについては注意が必要だという。

米Air Force Magazine誌(電子版)によると、ネリス空軍基地に移転するF-35は早期生産版だが、第5世代戦闘機の加入により米軍は潜在的な敵への対処を想定できる。第57航空団の高官によると、F-35は空戦にステルス能力をもたらすが、現時点ではこの能力を複製できないという。センサー統合は第5世代機に固有の能力であり、米国はロシアのSu-57もしくは中国のJ-20が潜在的な空戦で優位性を占めると予想している。

報道によると、F-35がネリス空軍基地で仮想敵を演じると米空軍が発表すると、航空マニアは第57航空団の高官がSNSで公開した、黒塗りのF-35と第64飛行隊のF-16が共に飛行するCG画像を共有した。写真のF-35は他国のステルス機の塗装を想定している。しかし米国は同プランを最終決定していない。米空軍とロッキード・マーティンは、ステルス性能を落とさずF-35の再塗装を行う方法を検討している。

南華早報などの各メディアは、F-35の塗装を敵国の第5世代機(中国のJ-20など)を想定したものとしている。しかし匿名の中国軍事専門家は、環球時報のインタビューに対して、カウルを除きすべて黒の塗装を見ると、第5世代機のようには見えないと述べた。

就役後にこのような全身黒の塗装を使用した第5世代戦闘機は存在しない。この塗装は日中だと目立つからだ。現在の全天候型戦闘機の塗装は、次の3種に分かれる。まずは見えにくい塗装で、空の色と極力一体化する。主にグレーが中心。次に迷彩塗装で、一部の軍機は上の部分を密林の迷彩にし、胴体に青やグレーの塗装を施す。これは低空飛行で急襲する際に、上から見ると地上と一体化し、下から見ると空と融合しているように見せるためだ。それから、不規則的な模様により敵パイロットの目をくらます塗装もある。一部の戦闘機(中国のJ-20、FC-31、ロシアのSu-37など)はプロトタイプ及び技術実証の段階で、B-2のような深いグレーもしくは黒の塗装を採用するが、これは作戦で必要だからではない。米国のF-117Aステルス戦闘爆撃機、B-2ステルス爆撃機は全体に黒に近い塗装を施しているが、これは夜間爆撃のカムフラージュのためだ。

専門家は、塗装だけを見るならば、黒く塗装されたF-35とJ-20及びSu-57の間に共通点は見られないと述べた。また機動性、レーダー反射断面積、アビオニクス性能なども大きく異なる。例えばF-35には超音速巡航能力がないが、中露の大型第5世代機は設計上、超音速巡航を考慮している。F-35は加速性能も低い。さらにF-35は近距離格闘能力が低く、Su-57の失速操作を模倣できない。ただF-35はステルス性能が高く、アビオニクスも先進的だ。F-35は他国の第5世代機をそっくり模倣できず、その大まかな性能を模倣するに留まる。

米軍がF-22を仮想敵飛行隊に配備する可能性について、この軍事専門家は「その可能性は低い。F-22の数は非常に限られており、作戦部隊に配備するだけでもやや不足しているほどだからだ」と述べた。

「中国網日本語版(チャイナネット)」2019年6月12日