北京市懐柔区が募集した131人の保護員が今週、正式に出勤した。域内の65.4キロメートルの長城に対する全面的な巡回・保護を開始する。懐柔区間の長城は、東は密雲古北口と接し、西は昌平居庸関と接する。全長は65.4キロメートルで、敵楼と関口が284ある。北京区間の長城(526.7キロメートル)の12.4%を占める。ここには慕田峪や箭扣などの有名区間が含まれ、「天下の長城の険は懐柔が半数を占める」と呼ばれている。そのため観光客にとって最も優先的な選択肢となっている。北京晩報が伝えた。

作業員は修復において、「干渉を最小限にし、リスクを取り除き、文化財の現状を変えず、元の形式・構造・材料・技術を維持する」という原則を守る。そのためには元の城壁の構造、レンガの成分、接合部分の成分をしっかり把握する必要がある。北京市の長城修復作業で設計案を作ったことがある趙鵬氏によると、以前の土長城の修復では、土質を調べ成分及び含有量を分析するといった実験が行われた。現在の長城修復は考古研究プロジェクトとして重視し、レンガ間のモルタルの成分、レンガの成分・強度、さらにはその焼き上げ技術を十分に把握している。箭扣長城の修復技術責任者の程永茂氏は取材に対し、「長城の修復作業はモルタルの混合比の試験を行うほど細かい。科学技術によりモルタルと城壁の強度を強め、修復の質を保証しなければならない」と話した。

筆者は最近、趙氏の長城視察に随行した際に、趙氏が毎回ノートPCを携帯していたことに気づいた。趙氏は「これは仕事の習慣になっており、長城に行くたびにデータを蓄積する。ドローンの空撮データ、それから特定区域のマーキングデータがあり、これをパソコンに入力する。これは長城の3Dデータモデルを構築し、修復と学術研究に資料を提供することができる。箭扣2期は考古学の概念を導入しており、考古記録及び考古資料もデジタル化ファイルに記録するはずだ」と述べた。

懐柔区文物管理所の張彤所長は、「長城の修復と保護は単に長城を形式的に保護し、外観を整えれば良いというわけではない。それから長城の技術や手法を検証し、歴史的な脈絡を整理し、十分なデジタル化歴史資料を形成するという意義がある。長城修復の施工を指導し、さらに次の世代に委ねることができる」と話した。

「人民網日本語版」2019年4月20日