先ほど開催された第6回中国新興メディア産業融合発展大会において、ある「神器」が午前中の時間だけで、記者には及びもつかないペースで186本の短編動画を作り出した。うち97本は機械が作ったもので、89本は人と機械が共同で作ったものだ。

これは新華社による「メディアブレーン・MAGIC短編動画スマート生産プラットフォーム」だ。これは国営通信社が5G次代を見据え、メディアのAIで踏み出した重要な一歩だ。

新華社の「メディアブレーン」誕生前、記者が最も頻繁に耳にしていたAI応用例は、「食い扶持」を奪いそうな執筆ロボットだった。テンセントの「dreamwriter」、今日頭条の「小明」、新華社の「快筆小新」はデータを整理しあっという間に速報を伝えることができる。中国人民大学ニュース学院の唐錚准教授は、「彼らは記者を単純で機械的な資料から引き離し、より創意と感情あふれる創作に向かわせることができる」と述べた。

中山大学伝播・設計学院の張志安院長の言葉を用いるならば、AIはメディアに新たな伝播の速度、新たな閲読体験、新たな配布メカニズムをもたらす。新華社産品研究員の李俊副院長はあるシンポジウムの席上、「伝統的なメディアがAIの発展の流れに乗れなければ、技術の変革から『次元削減』を受けることになる」と述べた。

課題はすでに眼前に生じている。

唐氏は次のように指摘した。これまでニュースの作成と配布は一体化していた。記者は一面に掲載する記事を選び、テレビ欄を作ることで、人々が見るもの、考えること、考え方に影響を及ぼしていた。しかし現在は「アルゴリズム+ソーシャル」のAI技術がコンテンツの配布を行っている。受動的だった人々は能動的な利用者になった。伝統的なメディアの議題設定の機能は、このようなメカニズムにより弱められている。ニュースの配布はより分散化され、個性的になっており、ニュースの伝え方に新たな要求を突きつけている。ニュースの作成と編集の方法も時代と共に変わる。現在の問題は、メディアの変化が遅れていることにある。ニュースはより柔軟性を高め、感情を込めストーリーを作ることで、人の心を打つことができる。

学術界と業界は異なるルートから、AI時代においていかに上手に伝えるかを模索しなければならない。唐氏は次のように提案した。業界は多様な表現方法の大胆な模索を続けるべきだ。これにはオンラインとオフラインの融合、VRやARなどの新技術の導入、双方向の新メディア製品の開発などが含まれる。学術界は新たな世界観の下でニュースを伝える方法論を模索し続けるべきだ。双方が上手く働きかけることで、メディアが世論を導く能力を高めることができる。

「中国網日本語版(チャイナネット)」2019年2月11日