「どうして結婚相手を見つけなければいけないのか。ゲームが面白くないのか、それとも携帯電話のバッテリーが切れたのか」というフレーズが先日、インターネットで話題になり、多くのネットユーザーが転載して賛同を示した。民政部の統計によると、中国の成人の独身人口は2億人を超え、平均婚姻年齢は27歳、一線都市では30歳近くに上昇している。

国外の「低欲望社会」と異なり、中国の独身者は生活の質に対する要求が高く、衣食住からレジャー、食事会に至るまで、平均消費水準はほかの層を上回る。

11月6日に天猫ランキングが発表したレポートを見ると、1人分の商品の人気が急上昇しているとわかる。小型電子レンジの売り上げは980%増、小型洗濯機は630%増、1人用火鍋は210%増となっており、日常生活に「おひとりさま経済」の台頭が反映されている。

独身者の生活の質に対する要求が高くなる

独身は多くの場合が自主的な選択になりつつあり、悪いことではない。「自分の好きなように生活でき、シンプルで疲れない。楽しめることは多く、パートナーがいなければいけないとは限らない」と、北京市の独身女性の劉さんは話す。彼女は今年32歳で、家庭を築くというストレスはないという。

「一人で出前を頼んでも3品注文する。最近は少量または一人前のものもある。家電やインテリアも1人用のもので済む」と話す彼女は、出前を注文するときは使い捨ての食器をもらわない。外出時は天気が悪くなければ、バスまたはシェア自転車を利用するという。「このようなエコはみんなが少しずつすることで地球を良くできると思う。ソウソウという木をこれまでに5本植えた」と劉さん。

「1人用」商品がトレンドに

天猫の統計によると、小型電子レンジと小型洗濯機のネット購入者の増加幅は最も大きく、過去1年でそれぞれ980%と630%増加した。100グラムのコメ、200mlのワインも同類の商品の中で売り上げが最も伸びている。「1人用」商品はトレンドになっている。社交性の最も強い火鍋も1人で食べるのが流行し始め、インスタントの小火鍋の購入者は前年比210%増加した。

一人暮らしであれば、自分に配慮しなければいけない。ここ数年、機能を分けた小型家電という新しいものが次々と誕生し、中でも小型の音声アシスタント付スマートスピーカーの売り上げは160倍増加。そのほか、生ごみ処理機、体脂肪計、マッサージチェアの売り上げはこの9カ月で160%、120%、110%増加した。

このような集団的な感情と生活観は家の形も変えている。2018年に小型冷蔵庫の購入者は33%増加。このような冷蔵庫は寝室に置くことが多い。女性用下着専用の壁掛け式洗濯機は、2018年6月に同ブランドの18年第1四半期の総売り上げに匹敵。小型プロジェクターは、2018年の天猫「双11」の予約開始後に10万人以上がショッピングカートに入れた。

ビジネスモデルがニーズ改革によりカスタマイズ化

上海社会科学院青少年研究所の楊雄所長は、「以前は多くの人が生存ストレスを感じていたが、収入が増え、1人でも部屋を借りて生活できるようになり、結婚は最も根本的な追求ではなくなった。社会経済レベルが向上し、人々の価値観も変化し、結婚や家族を養うことが大事だと思わなくなり、個人の夢を重視するようになった」との見解を示す。女性に限らず、「おひとりさま経済」の台頭は経済成長とモデル転換にも多くの可能性を与えた。

インターネット技術の発展はこのニーズの変革をしっかりと捉えている。過去数年、天猫はビッグデータのアルゴリズムを使って業者の「未来を見越す」を支援し、小型・細分化商品を共同で生み出してきた。100グラムのコメも天猫消費財事業部の後押しで誕生した。責任者の王丹氏によると、2017年にユーザー行為のデータを分析し、小型の消費財が好まれる傾向にあることを知った。また、ユーザーへの調査を通して、購入者の主力軍が1990年代生まれであるため、個包装の食品が好まれることがわかった。一人暮らしであれば、食材の新鮮さを非常に気にする。

独身者は消費グレードアップを牽引する主力軍で、この傾向は長期続くとみられる。商品のコンパクト化、機能の細分化は我々が現在経験している時代の縮図である。

「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年11月8日